【インタビュー】抱えた違和感 話せる人だったから【元インターン生 保坂響さん】

社会人1年目、東京の会社に勤務されている保坂響(ほさか きょう)さん。
秋田市、秋田大学出身。
2016年5月から約2年間、株式会社あきた総研のインターン生として、
あきた総研代表取締役の須田紘彬さんのサポートやイベントの企画等を担当。
ーご自身のインターンシップについて書かれた記事(外部サイト) ”秋田の学生さんへ|Today- Hatena Blog”
今回は響さんがインターンやお仕事のご経験を活かし、個人としてご友人と共同開催された学生支援のイベントでお話を伺いました。
Facebokイベントページ:東京就活の勧め〜頼りになるお兄ちゃんお姉ちゃんを作ろう!〜」
こんにちは!
今回のライターはあきた総研インターン生の押久保美和です。
前回のインタビュー記事をたくさんの方に読んで頂き、本当にありがとうございます!
前回のインタビュー記事 ”【何者?】新年早々女子大生に問い詰められた【インタビュー】”
前回に引き続き、須田さんとは何者なのかを知るため、今回は先輩インターン生の保坂響さんにお話を伺いました。
是非、私を含め進路や生き方に悩む学生のみなさんに聞いていただきたい!そんなお話をしてくださいました。
秋田で感じていた閉塞感とは?
(押久保 以下押)
今日はよろしくお願いします!
響さんは学生時代、就職にについて考えている中で、自ら須田さんに連絡を取り、会いに行かれたそうですね!
「それって凄い行動力だな、勇気がいるな」と思ったんですが、自分から知らない大人に連絡して会うことに不安はありませんでしたか?
(響さん 以下響)
めっちゃありました。
須田さんが何をしているのかも謎だったし。笑
でも、Facebookで須田さんと共通の知り合いが出てくるのを見てたので「たぶん大丈夫だろうな」っていうのもあって、(初めて連絡を取るときは)「もう、やったろ!」って感じでしたね。
(須田さんに会いに行くことに)不安は凄くありましたけど、当時はそのくらい悩んでいて、閉塞感みたいなものを感じていました。
本当に八方塞がりみたいになって、「やっぱり何かしないとこの状況って変わらないな、なんでもいいから、何かあったらとりあえずやってみよう」と当時は思っていました。

(押)
なるほど。当時感じられてた閉塞感は、進路が決まっていないことが原因だったんでしょうか?
(響)
そうですね…。
自分の周りの大人達のおススメする職業に本当に偏りがあって、
JRに入るか、公務員か銀行員になれたらいいね、みたいな雰囲気が凄かったし、
周りの友達の将来なりたいものも本当にそればっかりだった。
理由はやっぱり安定してるとか働きやすいとか。
けれど、私が自分で感じてた状況って秋田で銀行に入ったとしても、地銀はこれからどうなるのかっていう情報もいっぱい入ってくるし、
秋田の民間企業も景気がいいとは思えなくて、この先景気が良くなるとも思えなかった。
そうなってきたら、この先秋田県自体が明るくなっていく未来が全く見えないし、秋田からそれで人がいなくなったら、公務員になっても税収が入ってこなくなる。
(押)確かに。

(響)
だから、「何を根拠に安定しているって言っているんだろう?」ってすごく思っていて、
けどそれに対して、一緒に話してもらえる人を見つけられなかったし、そういう考えを持って居る人が周りにあんまりいなかった。
周りの大人が言っていることと、自分で見聞きして感じていることの矛盾みたいのがあって、「これってどうすればいいんだろう」っていう閉塞感もありました。
それをちゃんと須田さんに話せたっていうのは大きかったなあ、と思います。
須田さんの第一印象は?
(押)
なるほど、周囲に思っていることをなかなか話せない状況にも閉塞感を感じられていたんですね。
そんな中、須田さんと初めて会った時の印象はどんなものでしたか?
(響)
一番最初に会う前は、肩書をみてエリートみたいな感じかなと思っていました。
(押)リクルート出身ですしね。
(響)
それで、ニュージーランドに行ってベンチャーに行きましたって。
秋田にいたらベンチャーって響きからしてもうハイカラなイメージで!
なんかすごいなって思ってたし、ベンチャー行きました、起業しましたってすごい頭キレキレの人が来ると思ってて、写真もなんかシュっとしてたし…。

須田さんの詳しい経歴はProfileから
(響)
そんな感じで、エリートな人が現れると思ってたら、話してみたら凄く気さくだし「私がこういうこと思っているんです」っていうのに対してもすごく「わかるわかる」って親身に話を聞いてくれて、すごく優しくて良い人だなって印象を受けました。
(押)
なるほど。そしてあったその日にインターンシップを始めることを決められたんですよね!
それも物凄い決断力だと思うんですが、どんな経緯があったんでしょうか?
(響)
もともと須田さんと話に行ったのは、自分がこれからの仕事だけじゃなくて、
私の中で生き方に対して漠然とこうしたいな、っていうイメージがあるんだけども、
それと周りから進められる働き方や自分が知っている仕事が繋がらなくて、それで悩んでいたっていうのを相談したくて行ったんです。

(響)
どういう風に生きていければいいのか、自分が理想にしている生き方をする為にはどんな働き方をすればいいのかを知りたい、っていう気持ちでした。
「そのために何をすればいいですか?」っていう質問をしたら「じゃあうちでインターンをしたら?」っていう答えだった。
実は私は、当時須田さんがやっていた「ヘバナントス」という有料の就活塾に申し込むつもりで話を聞きに行ったんですが、
そうしたら「お金払わなくていいからインターンして、その代わりに色々教えるっていうのはどう?」と言われてあきた総研に入りました!
(押)そんな経緯があったんですね!

(響)
就活をするのであればエントリーシートの書き方や面接練習をするけど、その当時ってまだ就活をするかどうかで迷ってる時点だったから、いろんな経験して就活をするのかどうかも一緒に考えていこっか、という話でした。
(押)
就活塾だと当時の響さんのニーズには合わなかったので、インターンを代わりに提案された、ということですね。
インターン1か月目ガラッと変わったのは?
(押)
そうしてインターンシップを始められた後、須田さんの印象が最初の1か月でガラッと変わったと伺いました。
どんな風に変わったんでしょうか?
(響)
1か月一緒に過ごした中で、最初の「いい人だな」「親身だな」っていうのは変わらなかったんですが、
プラスして結構下ネタ言うとか、結構雑なところは雑だったりとか、そういうところが見えてきて。

(響)
1か月かけて、須田さんてだいたいこういう人なんだなっていうのがわかって、そこから須田さんの印象は全然変わってないです。
(押)
わかる気がします!
最初は須田さんにとっても他人なので、相談相手として話してくれていると思うんです。
だけど、インターン生になったらうちの子になるからその分距離が縮まって、須田さんの素が出てくるというか…。
(響)
そうそうそう!
寂しがり屋さんなところもあって、
なんか「今からごはん行こ」って突然言われて、「なんでですか」って聞いたら、「いや、一人で行くの寂しいから」って。
(押)
そんなことが!

(響)
最初の1か月で、他の学生が「ねえ、だーすー!」って言ってお肉をつまんでいたりするのも見たりして、「あ~学生とはゼロ距離なんだな」っていうのがわかりました。
今はなしてて思いました。あの1か月の間で、須田さんをこういう感じねって思ったのを一言で表すとしたら変態っていう言葉に表されるんだなって。笑

(押)
変態ですか!?
でもそんな変態な須田さんのもとでインターンシップをしていたわけですよね?
業務内容的にはどんなインターンシップだったんでしょうか?
(響)
初日は名刺のスキャンでした。
あとは須田さんに頼まれたことをその都度やりながら、須田さんとお話して、割と自分でこれやりたいですっていうようなことを言ったりもしていました。
(押)
なるほど。イベントの企画もされていたんですよね。どんなイベントを?
(響)
例えば、インターンシップに興味がある学生さんに対して、いろんなインターンシップがあるよっていうのを伝えるイベント。
あきた総研でそれまでインターンシップをした学生さんたちの発表の機会を作るイベントや、まず秋田の学生さんたちにSDB(スダバ)に来てもらいたいっていうことで、カレーパーティーや、Facebookの使い方講座兼生ハムパーティーを開いたりもしました。

(響)
あと、SDBを作る時に、コンセプトをどうするかブレインストーミングするイベントもやりました。
(押)あのSDBには響さんとご友人の想いが込められているんですね!
(響)
そうですね。秋大生を何人か集めて、「ごろごろできるスペースが欲しい」とか、そういう意見を集めました。
(押)須田さんがごろごろしてますね。

(押)イベントの企画・運営で大変なことはなかったですか?
(響)
めっちゃありました!
「何をしたいかわからないけど今に不満を抱えている」けど「一歩踏み出す勇気がない」そういう学生さんたちにぜひイベントに来てほしいなって思っていたので、
イベントあるよって言ったところで簡単に来てくれる層でもないから、いかに敷居を下げて人を集めるかがとにかく難しかったです。
(押)なるほど。

(響)
イベント運営は反省点もあって、もっと周りに頼って、巻き込んで、運営側としてやってくれる人を増やせばよかったなっていうのが、今凄く反省しています。
当時インターン生が一人しかいないから一人で全部回さなきゃいけないって思ってて、一人でやってたのが凄く大変でした。
今思えば、巻き込んでやったほうが絶対楽しかったし、仲間をふやしたほうがあらゆる点でよかったのにな、と思ってて。
(押)でもそれを社会人になる前に知れたっていうのは、大きな収穫じゃないですか?
(響)
そうですね。
やっぱり学生時代に挫折や失敗を小刻みに少しでも多く、したとは思うけど、もっとしておけばよかったと凄く思います。

(押)その姿勢が凄いと思います!
ー響さんの成長意欲に感動したところで、インターンシップをして良かったことを聞いてみることに
実際にインターンシップで得たものとは?
(押)響さんはこのインターンシップを長い期間続けられていましたよね?
(響)3年生の5月から初めて、卒業式の日までいたから、2年間かな。
(押)凄いですね!飽きなかったですか?
(響)全然飽きなかったです。本当に飽きなかった。
(押)それはなぜなんでしょうか?
(響)
純粋にすごく楽しかったし、目的としては就活っていうゴールは自分の中であったものの、それ以上に得るものが多かったというか、学ぶことが多かったし、
お仕事任せてもらってそれを一つずつできるようになっていくっていうのも楽しかったからでしょうか。

(響)
自分自身の目標とは別に、あきた総研で自分がインターンシップをすることによってこの会社に対して自分ができることっていうのを結構考えていて、
その一つに秋田の学生さんに少しでも就職の選択肢を広げるために、あきた総研や須田さんを知ってほしいっていうのが自分の中で凄く強い思いとしてありました。
それを目標にしていたから、イベントを開いたり、ブログを書いたり、Facebookの就活に関する投稿をする時も、他の学生に読んでほしいなって思って、こう見られたいっていうのを考えて投稿したりしていて、
ずっと続けていく中で少しずつ来てくれる学生が増えたり、そういうのも面白かったから、全然飽きなかったです。
(押)なるほど。
(響)
自分の就活が終わったのは大学3年生の3月。4年生になるタイミングで、もう就活は終わっていて。

(押)早いですね。
(響)
教育実習があったから、教育実習の前に就活を終わらせるっていうのをずっと目標にしていました。
内定が出て、自分の中のゴールは一つ終わってたいたんだけど、
でもそれ以上に自分が内定をとるまでにいろんなところに連れていってもらって、いろんな人にお世話になって、他の学生が見聞きしてないようなことを知れたり、経験できたり、そういうことを沢山した分、
もっと新しい学生を歓迎したいっていう気持ちがあって、残りの一年間は外に対して発信したり、後輩に何か残せないかということを考えていました。

「色々な立場の社会人の話をたくさん聞けた」
(押)
”他の学生が見聞きしていないようなこと”というのは社会人の方と会ったりするということですか?
(響)
そうですね。それが一番大きかったですね。
須田さんが「出会いが加速する」っていうのをあげてたけど、まさにそれで、
まず1人の人に出会って、そこから自分の中で「あ!そんな考え方もあるんだ!」って感じてまた次、自分が考えた新しいことに繋がる人に出会って、また刺激を得て。
「次はこんな好奇心がわいたから、それに基づいてまた誰かに話を聞きに行こう」みたいな。
そういう連鎖が常に起こっていたから、本当に次々新しい出会いがありました。
“【私が大切にしているもの②】出会いが加速する(別記事)”
(押)